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2011年10月04日

巨大津波 その時人はどう動いたか?心の罠

巨大津波 その時人はどう動いたか?
NHKスペシャル レポート

宮城県 名取市 閖上地区 
3.11の巨大津波に襲われ全域が水没
5600人の住人の内
逃げ遅れて亡くなった方約700人

地震発生から津波の襲来まで1時間10分
人の心の罠があった。

4分間も続いた激しい揺れだったのにもかかわらず
地震直後10分間ほど 住民はほとんど避難していない。
電気が止まり、防災無線も故障。
液状化現象
しかし、街中は静か 緊張感がなかった。
このとき、多くの人が、一見のんきに見れる日常的な行動をとっていた。
パニックになる人がいない。

多くの人が避難しようとしなかった現実

東京女子大学 防災心理学 広瀬弘忠 教授

人間は危険が迫っても避難したがらない動物。

人間は危険を感知したくない心の仕組みがある。

正常性バイアス 危険な状況でないと思い込む心理
人間は小さな危険をしょっちゅう感じてるストレスを貯まって日常生活がうまくいかないので
危険じゃないと思い込みストレスを抑えてしまう心の仕組みがある。


人間は危険が迫っても避難したがらない典型的な例

2003年韓国のテグで起きた地下鉄火災
200人近く死亡

多くの人が逃げ出さずに亡くなった。
煙が充満して明かに危険な状態にもかかわらず
じっと座っている。
危険の兆行には目を向けず
「しばらくお待ちください」とのアナンスを鵜呑みにして待ち続けた。

安心材料にすがり、危険から眼を背ける心理 正常性バイアス
今回も大きな犠牲につながった。

海に近い3丁目4丁目よりも
海から遠い2丁目の方が死者が多かった。
2丁目に死者215人 4人に1人が亡くなった。

貞山堀 400年前 伊達政宗が築いた運河
貞山堀を見て水があまり引いていない 大丈夫だ。

1960円チリ地震津波
閖上地区の被害は小さかった。
この体験が、「津波は、貞山堀を超えてはこない」と語られるようになていた。
貞山堀一帯では多くの方が避難せず亡くなった。

3丁目4丁目で、水が噴き出して、マンホールが浮き上がるなど液状化現象が起きた。
これを見た住民は、
正常性バイアスから解き放たれ、避難開始のスイッチが入った。

お年寄りの避難誘導をして亡くなった方も7人いた。
自分の命を顧みず、他人を守ろうとする行動 愛他行動

緊急時、人は愛他行動を取る傾向が急激に強まる。
そうなると、自分の命がなくなってしまうかもしれないとあまり考えなくなる。


閖上地区の避難所となっている公民館
たくさんの住民が集まってきていた。
しかし、駐車場などで皆立ち話。
危機感がまるでなかった

ラジオを聞いた男性が車で駆けつけ
10メートルの津波がくるから高い場所に逃げろ
しかし皆、半信半疑で動かない。何度いっても動かない。

その後、公民館より、中学校避難所の方が安全だとの根拠のない話が出て
移動を始める。
公民館の2階にいた人もわざわざ、じゃ自分達も行こうと中学校に向かった。

人々は周りの人と同じ行動をとることで安心していた。

同調バイアス判断や行動を周りに合わせようとする心理
これも災害時に顕著に出る心に動きである。

この心理が、たくさんの犠牲につながった。

貞山堀の水門を閉める作業を手伝っていた男性 小斉さん

水門の3階から海を見た
河口から津波が、波というより海が盛り上がっていた。
その奥の海も、もっと盛り上がっていた。
普通じゃない。間に合わない。でも一か八か逃げよう

小斉さんは貞山堀沿いを自転車で逃げた。
逃げる途中、人々に巨大津波が来ると伝えるが、
皆、のんきに逃げない。


大通りに出ると、中学校から公民館に向かう道が車で大渋滞。

小斉さんは車に乗っている人々に、
窓ガラスを叩いて 「走って逃げないと間に合わないぞ
歩いている人にも、「走れ走れ」

危機に気付いた人は、裏道から逃げた。
それは十分可能だったが、大多数の人がじっと待ち続けた

人々はまだ 同調バイアスにとらわれていた。
その後まもなく、土煙を上げながら津波が公民館や、中学校に迫り
多くの人を呑みこんでいった。


正常性バイアス 愛他行動 同調バイアス
これまで、避難訓練や、防災教育などにほとんど想定されてこなかった。

  


Posted by 笑顔の杜 at 17:50Comments(0)